しょうゆ、みそ、ワサビ。日本の調味料がアジア5カ国で愛されるワケ
世界各国で人気を集める日本食、その多くが「しょうゆ」「みそ」「ワサビ」など日本食の定番ともいえる調味料を使っています。では、その定番調味料のことを、塩・コショウ・チリ系を使うことが多いアジアの国々は、どのように受けとめているのでしょうか。
今回、「株式会社Fun Japan Communications」が、香港・インドネシア・マレーシア・台湾・タイのアジア5カ国における食の実態をアンケート(2018年3月15日~2018年7月17日)で、3,524のサンプルを抽出しました。さっそく、ご紹介します。
圧倒的な「しょうゆ」の認知度。キッコーマン、マルコメなどのアジア圏進出の功績か?
「日本の調味料で知っているものは?」という質問に対して、しょうゆ、ワサビ、みそがほぼ上位を占めています。日本でも、しょうゆといえば「キッコーマン」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
1980年代にキッコーマンがシンガポール工場をアジア展開の拠点とし、1990年代には台湾へと進出。認知度アップに貢献しています。
この動きも影響してか、いまや「しょうゆ」はアジアにおいてもグローバルな調味料となりました。アジアでも寿司や刺身などの日本食が人気なので、これらに欠かせないしょうゆとワサビが上位なのも当然なのかもしれません。
また、台湾・香港ではみそがトップという結果になっています。みそといえば、坊主頭が可愛い「マルコメ君」が印象的な「マルコメ」です。マルコメはアジア工場として中国・台湾・韓国・香港に、東南アジアではシンガポール・タイ・マレーシア・ベトナムと、さまざまな地域に進出しています。
そしていま、アジア圏ではみそラーメンが人気を集めているんだとか。さらに台湾では日本のみそをスーパーで購入し。みそ汁を作る家庭もあるのだとか。認知が広まるだけでなく、味も愛され家庭料理としてローカルの食卓にまで進出しているようです。
アジア5カ国で食べたことがある調味料、日本ではマイナーな調味料が
実際に食べたことがある日本の調味料については、引き続きしょうゆ・みそ・ワサビが上位を占めていますが、インドネシアを見てみると、2位に「味の素」3位に「マヨネーズ」がランクインしています。
「ほんだし(R)」などで有名な味の素ですが、インドネシアを中心に14カ国のアジア圏に早くから進出しています。アジア各国の言語でWebサイトを展開しており、それぞれにレシピも掲載していることから、上位にランクインしているのも頷けますね。
そして台湾・香港でランクインした「柚子胡椒」、日本でも常備している家庭が少ないと思われることから、予想外の結果に感じる人も多いのではないでしょうか。実は福岡市の食品メーカーでは液体の柚子胡椒を香港、台湾、タイなどに輸出しています。これをきっかけに、新しいものに敏感な台湾や香港の人に受け入れられたのかもしれませんね。
異国で愛される日本の調味料とは?
好きな日本の調味料については、認知度でも上位を占めていたしょうゆ・みそ・ワサビが人気とわかりました。ただし、インドネシアやマレーシア、香港などを見ると、マヨネーズがかなり上位へ食い込んできていますね。
ASEAN(東南アジア諸国連合)にキユーピーは、ハラール認証を取得しムスリム(イスラム教徒)向けにもマヨネーズを販売しているため、世界最大のムスリム人口を有するといわれるインドネシアで人気の調味料になってきているようです。今後も徐々に上位へランクアップしていくかもしれませんね。
今回の調査結果から、アジア圏でも日本の調味料が愛されていることがわかりました。各企業が80年代や90年代から海外進出を始め、海外で認知度を高めてきたことが現在の使用率・好評につながっているのだと思います。
日本食、ひいては日本文化を広めるためには、海外旅行に出かけた際はいつも使っている地元の調味料などを持参し、現地の人とコミュニケーションを取ってみるのもいいかもしれませんね。
source:PR TIMES
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